はじめてのいちろくよんいじり

ALFA164QVの整備記録ですが何かの役に立てれば・・・!?

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マジでエンジンOH 第8回

ピストンとシリンダー、タペットの具合


腰下(クランクケース)まで分解が終わり、シリンダーヘッドのIN・EX側ポートの研磨も終ったので、もう一度エンジン内部からスチーム洗浄を行います。
その前に、シリンダーヘッドはまだカムシャフトオイルシールとオイルポンプ・プーリのオイルシールが付いたままなのでオイルシールリムーバー(大きな釣り針みたいな棒)でオイルシールを引っ掛けて抜き取ります。

スチーム洗浄はポート研磨の粉塵などが残らないように徹底的に行います。
ロワーアームとステアリングラックだけが乗っかっているクロス・メンバもシャーシブラックを塗布しますのでこれも合わせて洗浄します。
洗浄後はしっかりとエアガンで水分を吹き飛ばしてしっかり乾燥させます。
脱脂してしまったロッカーアーム等は防錆潤滑スプレーを塗布します。


次にピストンの洗浄、シリンダーの錆び落としをします。
ピストンリングをピストンリング・プライヤーを使って抜き取り、ピストン上面にこびり付いたカーボンの堆積をガスケットリムーバーで柔らかくしながらスクレーパーで削り取っていきます。
ピストン側面にはキズ等のダメージは無く、ピストンとシリンダーは再利用し、ピストンリングのみ交換する予定でした。
シリンダーの外側表面(クーラントに接していた部分)は汚れと錆びがひどいので100番の布ペーパーで磨き倒します。




で、外したピストンリングの状態ですが・・・

3番ピストンリング
これが燃焼圧力をマトモに受けるトップリング(1st ピストンリング)です。
見た目には傷んでいるようには見えないです。シリンダー内壁と接する摺動面は極わずかに丸みを持たせてありシリンダー内壁との間に油膜を保持するように出来ています。
このリングの内側上面に一段、削り取ったようになっていますが、これは多分、燃焼圧力でリングをバタ突かせずにリング溝の下面に張り付かせる働きをさせる為かなと思います。


2番ピストンリング
このセカンドリング(2nd ピストンリング)はトップリングの合い口(切れ目)から漏れた燃焼圧力を受け止める補助とシリンダー内壁のオイルを掻き落す役割をしています。
見た目では分かりにくいですが摺動面下端のエッジはやや出ていて指で触った感じでは下側のエッジが鋭いですね


1番オイルピストンリング
これが一番下、3番目のオイルリング(オイルスクレーパーリング)で断面がH型なのが特徴です。
内側にスプリング(コイルエキスパンダー)が付いていて、リングを張る補助をしています。
2重のスクレーパーでオイルを掻き落しと適度なオイルを保持する役目をしており、間の溝にはスリットが開いていて余分なオイルをリングの内側へ通してリング溝にもオイル穴があり、その穴からピストン内側へオイルをクランクケースへ戻すように出来ています。
このコイルエキスパンダーの辺りにスラッジが溜まっていました。オイルを戻す機能が低下していたかもですね(画像はスラッジを拭き取った後です)。

この3本のリングは組み間違えないように上側(表側)にTOPの刻印がついています。
ピストンの3本のリング溝には、いずれもスラッジが少し溜まっていました。こういうのもリングの働きを悪くしていきます。


次にシリンダーをよ~く見ていくと、2番と6番シリンダーで再使用がちょっとまずいと思われる箇所を見つけてしまいました。
2番シリンダー
この錆びた痕はまだ良いのですが・・・・
2番シリンダー焼き着き
染みのように見えるところから下向きに全体的に削られたような痕があり、大きな深い縦キズが1本くっきりと入っています。

次の6番シリンダーにも・・・
6番シリンダ縦キズ
おそらく、セカンドリングが引っ掻いたのだろうと思われる大きな縦キズがピストンのストロークいっぱいに入っていました。

2番シリンダーの染みのように見えるのは錆びか何か腐食した痕のようにも見えます。
この個体は92年から2002年までの間に2万3千キロしか走っていなかったのですから・・・
ひょっとしたら、長期間エンジンを掛けないで置いていた為に油膜が無くなった部分がこうなったのかも知れないですね。
この2番と6番シリンダーは再使用不可と判断しましたが、新品のシリンダーではなく中古(部品取り)のシリンダーをキレイに磨きなおし、内壁が少し錆びていましたが電動ドリルにホーニングブレードを付けて研磨して再使用しました。
新品のピストン・ライナーセットに組替えるのも考えましたが、今回は止めておきました(笑)



で、最後にシリンダーヘッドのタペットを見ていきます。
タペットはインテーク、エキゾスト両側の全てを今回、新品に交換しますので画像に写っているタペットは予備パーツとなります。
INEXタペット全て
手前の列がインテークバルブのタペットでダイレクト・プッシュ式(バルブの真上にタペット=バルブキャップがありカムが直接駆動する。24バルブ、4カムはこの構造)の為、バルブスプリングを被せる大きさになっています。
奥の列がエキゾストバルブのタペットでプッシュロッドだけを押す役割の為、細いです。
左から1番~6番シリンダーの順番に置いています。

EXタペット表面黒処理
表面処理(黒処理)が施されており、摺動面で白く見える部分はその皮膜が取れた為です。
その白い部分が端の方に寄っていますが、どんな摺動面でもこのような感じで端に片辺りをしてしまうのです

ちなみに部品の値段は小さい方のエキゾスト側タペットの方が高いです。
たぶん、絞りプレス加工で作っているだろうと思いますが、細長く絞らなければならないのでコストが掛るような気がします。また、絞りの痕が縦しわとなって残っていますので、それが摺動面に白い筋となって表れます。

EXタペット上面表面
表面はキレイで、カムの当りによる打痕は見当たりません。
EXタペット内側

INタペット上面
打痕は無く、キレイですが表面はわずかに波打ったように見えます。

INタペット内側
インテーク側のバルブ・クリアランスはこの内側に挿んでいるシム(多種類ある数値の決まった板)の厚みを変える事によって調整します。何種類ものシムの中から計算した値のシムを選び出し嵌め換えますのでカムシャフトを外さないと調整出来ないのです。
まず、このIN側の調整はOH時などの余程なことがないとしないでしょう。

5番EXタペット上面
1つだけ、ちょっと具合が悪くなりかけているのが5番EX側タペットでした。
カムの打痕がわずかですが、小さく出始めていますね。
これが酷くなると当り面は巣が入ったように穴まみれになり、最後にはスチールドラム状に凹んで、カムも角が丸く偏磨耗してしまいます。もしタペットホルダーも損傷してしまったらシリンダーヘッドも交換しないと治らない場合もあるかもです。

この当り傷はカムの角が当る辺りです。クリアランスが広かったのもあるでしょうし、タペットがホルダー(タペットの収まっている穴)の中で少しずつ回転するのが正常なのですが回転しない等も考えられるし、このEX側タペットが横を向いているのでオイルが保持出来難い構造なのも1つの原因かもです。
たまにはエンジンをしっかりと回してやるとオイルが行き渡り、タペットの動きもよくなります
2万キロくらいを一応目安にEX側のクリアランス調整をするのはロッドやレバー(ロッカーアーム)を介して駆動しているのでわずかに磨耗した分、クリアランスが広がるからです。


  1. 2009/06/05(金) 09:30:00|
  2. エンジンOH
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8
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コメント

あまりにも

乗られていない車両って逆に弊害が出易いのは言えますね。
アルファV6でよく言われるタペットですが、油膜切れが起きやすい構造から来てるんですね、回されているエンジンに同様の症状が少ない理由が分かりました。
やっぱりあのV6エンジンは唄わせてなんぼですよね~(笑)
  1. 2009/06/06(土) 15:07:02 |
  2. URL |
  3. こ~んず #JalddpaA
  4. [ 編集 ]

ホントに

驚くのは、タペットのカム当たり面なんか天文学的な回数で当たっているんですが、そんな痕跡ないですよね。表面処理の技術だと思うんですが、私のも前回タペット調整の折にこのEX側のタペットを全て新品に入れ替えました。しかし、500kmも走らないうちにタペット音が酷くなり、再度空けてみると1個だけこの打面がボコボコで、どうやら表面処理の問題での粗悪品であったようです。
しかし話は変わりますが、このV6のEX側はカム位置は別としてプッシュロッドの長さは短いですが、立派なOHVでOHCVですね。
  1. 2009/06/06(土) 21:52:01 |
  2. URL |
  3. kouichi #-
  4. [ 編集 ]

こ~んずさん

全然、走っていない個体って、ちょっとコワイところがありますよね。
一番、気になるのがエンジン。
ベルト類はまだ交換し易いからいいんですが、
エンジン内部の摺動面がドライスタートをして傷めているんじゃないかって思ってしまいます。

エキゾスト側のカムとタペットは高回転でしっかりオイルが行き渡るようにしてやらないとですね。
普通に気持よく走ってやればすぐに5、6000まで引っ張れます(笑)

  1. 2009/06/07(日) 12:25:07 |
  2. URL |
  3. Chousuke #-
  4. [ 編集 ]

kouichiさん

新品に交換したばかりなのにすぐにボコボコになったんですか?
それは表面処理の問題ではないような気がしますが。
金属表面処理についてはあまり詳しくないのですが、タペットのは見た限りでは単なる黒染めだと見ました。厚みの差はありますが。
エキゾスト側のタペットの摺動面(側面)は微妙にシワ状の凸凹がありますので新品交換時は1000番くらいの布ペーパーでバリ取りするように研磨してからでないとタペットホルダー(穴)にはまらないでしょう。また、組み付け時にはWAKO’Sの組み付けペーストを摺動面に塗布してからタペットホルダーに嵌めると初期なじみとカジリ防止になります。
オイルの潤滑でタペットは回転しながらカムと接触してカジらないのだと思うんですけど。

金属表面処理で硬質改善しているのはカムシャフト、プッシュロッド、ロッカーアーム、バルブ、クランクシャフト、コンロッド等にタフトライド処理を施しているだろうと思います。濃い黄土色をしているのがタフト処理の特徴です。
  1. 2009/06/07(日) 12:40:45 |
  2. URL |
  3. Chousuke #-
  4. [ 編集 ]

なるほど

ボコボコが1個だけというと何か別の問題でしょうね。(本体側の何か?考えすぎると怖いのでやめときます)
↑の話を全てまとめると、とりあえず回すにつきますね。回しているエンジンのタペットは調子いいと聞きますから。 これで理屈がわかりました。
  1. 2009/06/07(日) 22:46:01 |
  2. URL |
  3. kouichi #-
  4. [ 編集 ]

たぶん・・

>kouichiさん
心配はいらないと思いますけど、たぶん、その1個だけ動きが悪くて同じところばかりにカムが当って具合が悪くなったんじゃないかな?
先月、155V6ですけど、ほとんどのEXタペットがボコボコになって、さらにカムシャフトの山も端の方の角が丸く削れてしまった酷い状態のを見ました。
  1. 2009/06/08(月) 01:47:56 |
  2. URL |
  3. Chousuke #-
  4. [ 編集 ]

唄わせてナンボのこのV6エンジンですが、唄わせ過ぎるとオイルがイッキニ減るんで、今すごい悩んでます。でも、踏んでしまいます。
オイルを20W60のBPのクラッシックにして、バルブ周りにも効く(らしい?)LOOPというリーク止め添加剤を入れたら、今ナイスです。ああ、ついに我164にクラッシック用オイルとは・・・
で、先日から皆さんにお世話になってる「息継ぎ」の話ですが、現在すっかり直ってしまってます。ガソリンにインジェクターのクリーナーみたいなのを入れたので、もしかしたら・・・?
  1. 2009/06/10(水) 13:20:55 |
  2. URL |
  3. BUSSO #-
  4. [ 編集 ]

BUSSOさん

息継ぎ、治ったんですね!
私も思い出した頃にタマ~にインジェクタークリーナ(WAKO'Sのフューエル1等)入れますよ。
効いているのかどうか体感はないですけど(笑)
たぶん、インジェクターのノズルが詰まり気味だったのが改善されて息継ぎが無くなったんではないですか。
高回転ではどうしてもオイル消費量が増えてしまいますけど、気持よく踏み込んで走る方がいいと思います。20w-60のオイル、悪くないと思いますよ。
  1. 2009/06/11(木) 00:46:08 |
  2. URL |
  3. Chousuke #-
  4. [ 編集 ]

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164と付き合い始めてから10年以上経っても、未だに乗り続けているのは何でだろう・・・とあまり深く考えずに楽しく乗れればすべて良し!

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